【呉観光完全ガイド】大和ミュージアム・海自資料館など歴史と海軍の街を巡る旅

【呉観光完全ガイド】

こんにちは!秀吉ヤングです。

今回は、番外編ということで関西から少し離れた広島の呉市にある海軍関係のオススメスポットをみなさんにご紹介したいと思います。

呉はかつて日本の海軍の重要拠点であり、その名残を感じさせる数々のスポットがあります。

今回訪れた場所を紹介しながら、呉の魅力をお伝えします。

呉市とは

まず初めに呉市についてです。

広島県南部に位置する呉市は、瀬戸内海に面した港町であり、日本の海軍や造船業の歴史と深い関わりを持つ街です。

明治時代に呉鎮守府が設置されて以来、日本海軍の拠点として発展しました。

戦艦大和をはじめとする数々の軍艦が建造され、戦後は海上自衛隊の基地としても重要な役割を果たしています。

また、呉は映画『この世界の片隅に』の舞台としても知られています。

この作品では、戦時中の呉の街並みや人々の暮らしが詳細に描かれ、多くの人々に呉の歴史と魅力を伝えました。

他にも「海猿」の舞台もここ呉になります。

簡単にまとめると、戦時中には海軍の重要拠点で、戦後は海上自衛隊の重要拠点になっている軍港の都市です。

青山クラブ(旧呉海軍下士官兵集会所)

1番最初にご紹介するおすすめスポットは、青山クラブ(旧呉海軍下士官兵集会所)です。

青山クラブは、旧日本海軍の将校たちが社交や会合の場として利用した施設であり、戦前から戦中にかけて呉の軍港とともに歩んできました。

かつては高級士官たちがここで歓談し、情報を交換する重要な場でもありました。

戦後は一般にも開放され、呉の歴史を今に伝える施設として保存されています。

現在は外観を見るのみで内部には入れません。

時代を超えて残るこの建物には、当時の雰囲気が色濃く残っており、訪れる人々を歴史の世界へと誘います。

アニメ映画『この世界の片隅に』にも主人公のすずさんが周作さんと待ち合わせをした場所として登場しています。

ここが建物の入口ですが、現在は塞がれています。

青山クラブは、呉の歴史と海軍文化を今に伝える貴重な建物です。

戦前の日本海軍の名残を感じながら、優雅な雰囲気に浸ることができるこの場所は、歴史好きはもちろん、美しい建築を楽しみたい方にもおすすめのスポットです。

また、『この世界の片隅に』の舞台を巡る旅の一環としても、訪れる価値があるでしょう。

呉を訪れた際には、ぜひ立ち寄ってみてください。

旧桜松館

呉市立美術館

次は先程の青山クラブから数百メートル進むとある呉市立美術館です。

呉市立美術館は、1982年に開館し、地元ゆかりの美術作品を中心に収蔵・展示しています。

設計を手がけたのは、日本を代表する建築家・黒川紀章氏。

彼のデザインは、周囲の自然環境と調和しながらもモダンな雰囲気を醸し出し、美術館そのものが芸術作品のような魅力を持っています。

館内では、呉市にゆかりのある作家の作品や、日本画・洋画・彫刻など幅広いジャンルの美術品を鑑賞できます。

また、特別展や企画展も随時開催されており、訪れるたびに新しい芸術との出会いを楽しむことができます。

呉鎮守府司令長官官舎

先ほど紹介した美術館のとなりにあるのが呉鎮守府司令長官官舎です。

呉鎮守府は、1889年(明治22年)に日本海軍の拠点として設置されました。

それに伴い、司令長官が執務し、生活を送る場として建設されたのがこの官舎です。

大正時代から昭和にかけて、数多くの高官がここに滞在し、呉の軍事戦略を担いました。

戦後、旧海軍の施設の多くは解体・転用されましたが、この官舎は貴重な歴史的遺産として保存され、現在は一般公開されています。

特徴的なのは、洋館と和館が一体となった構造で、公的な場面と私的な生活空間が明確に分かれている点です。

戦後はGHQ(連合国軍総司令部)の司令官舎として使用された時期もあり、その後呉市に譲渡され、修復を経て公開されるようになりました。

旧呉海軍工廠塔時計

旧呉海軍工廠造機部屋上に設置されていた大きな時計です。

呉鎮守府司令長官官舎

建物の最大の魅力は、洋風と和風が共存する設計。

洋館部分は公的な応接や会議に使用され、西洋風の豪華な内装が特徴です。

一方、和館部分は長官の私的生活空間で、畳敷きの和室や縁側など日本らしい落ち着いた雰囲気が広がります。

この二つの空間が扉一つでつながっており、まるで異なる世界を行き来するような体験ができます。

内部の見学も可能です。

応接室

客室

司令長官が執務を行っていた部屋で、壁面が金唐紙で覆われています。

これは金箔を貼った和紙に模様を施したもので、当時の贅沢な雰囲気を今に伝えています。

また、ステンドグラスがあしらわれた玄関扉や、重厚な調度品も見逃せません。

食堂

食堂は、司令長官やその家族が食事をとるためのプライベートな空間として使われていました。

当時の海軍高官の生活を反映した施設の一つで、単なる食事の場所以上の意味を持っています。

食堂を抜けると洋館部から和風の建物に変わります。

洋館が公務や公式な場面に使われたのに対し、和館はプライベートな空間として、日本らしい落ち着いた暮らしを反映しています。

和館は、畳敷きの部屋、障子、縁側といった日本家屋の要素が揃っています。

天井や柱にも木材が使われ、シンプルながらも温かみのある雰囲気が漂います。

特に縁側からは庭を眺めることができ、四季折々の自然と調和した空間が楽しめます。

大和ミュージアム

次に、呉市観光の目玉でもある大和ミュージアムについてご紹介します。

広島県呉市に位置するこのミュージアムは、正式名称を「呉市海事歴史科学館」と言いますが、「大和ミュージアム」という愛称で多くの人に親しまれています。

戦艦「大和」を中心にした展示が最大の見どころで、歴史やミリタリーに興味のある方には特におすすめの場所です。

入口を入ってすぐ目に飛び込んでくるのが10分の1スケールの戦艦「大和」の模型です。

とても大きく、細部まで丁寧に再現されていて、見ているだけで圧倒されます。あの巨大な船がかつて呉の海で実際に建造されたのだと考えると、まるで過去にタイムスリップしたような気持ちになります。

この模型はただの展示物ではなく、当時の技術や設計の素晴らしさを伝える役割も果たしています。

他にも、零式艦上戦闘機(ゼロ戦)人間魚雷「回天」の実物が展示されているエリアもあります。

戦争の厳しい現実を目の当たりにするような感覚です。

海上自衛隊呉史料館(てつのくじら館)

海上自衛隊呉史料館、通称「てつのくじら館」は、広島県呉市にある海上自衛隊の広報施設です。

呉の海沿いに位置し、大和ミュージアムのとなりにあって、入館料無料で誰でも気軽に訪れられるのが魅力です。

館内は3階建てで、それぞれテーマが分かれています。

1階では海上自衛隊の歴史を、2階では機雷の危険性と掃海作業の重要性を、3階では潜水艦の技術や役割を詳しく紹介しています。

展示には模型や映像、実物の資料が使われていて、専門的な内容も分かりやすく解説されています。

特に、戦後の掃海作業の展示は、戦争が終わった後も海の安全を守るためにどれだけの努力があったのかを感じさせてくれます。

潜水艦内部の生活に関する展示もあります。

そして、一番の目玉は、なんといっても実物の潜水艦「あきしお」の展示です。

この潜水艦は、かつて海上自衛隊で活躍した「ゆうしお型」で、全長76.2メートル、排水量2,250トンという本物の迫力を間近で感じられます。しかも、艦内に入って見学も可能です。

狭い通路や潜水艦の中の生活空間を覗くと、当時の乗組員の暮らしぶりが垣間見えて、ちょっとした冒険気分が味わえます。

呉の海軍の歴史や海上自衛隊の役割に触れたいなら、無料でこれだけの体験ができる「てつのくじら館」は本当に貴重な場所です。

潜水艦の大きさに驚きつつ、展示から学ぶことも多いので、ぜひ一度足を運んでみてください。

アレイからすこじま

アレイからすこじまは、広島県呉市にある公園で、海上自衛隊の潜水艦や護衛艦を間近で見られる珍しいスポットです。

呉湾に面したこの場所は、かつて日本海軍の重要な拠点だった歴史を持ち、今でもその名残を感じられる場所として知られています。

公園の名前は、英語の「alley(小道)」と、かつてこの付近にあった小さな島「からすこじま」に由来しています。

一番の特徴は、なんといっても潜水艦や護衛艦が停泊している姿を目の前で見られること。

潜水艦がずらりと並ぶ様子は、なかなか他では見られない光景です。

特に、海上自衛隊の基地が近くにあるため、現役の艦艇を眺めながら海風を感じられるのは、ここならではの体験でしょう。

こちらの桟橋から潜水艦を近くで見ることが可能です。

旧魚雷揚げ下ろしクレーンも間近で見ることが可能です。

また、呉海軍造兵廠があったこの一帯には、「れんが倉庫」があり、製品置場や大砲庫などに使われていましたが、空襲により一部の建物が損壊しました。

現在は民間企業の倉庫として使われています。

呉基地

呉基地は、広島県呉市に位置する海上自衛隊の主要な基地の一つです。

正式名称は「海上自衛隊呉基地」で、瀬戸内海のほぼ中央部、広島湾の東側に広がっています。

明治時代に旧日本海軍の軍港として発展した歴史を持ち、1889年に呉鎮守府が開庁して以来、日本一の海軍工廠を擁する拠点として重要な役割を果たしてきました。

現在もその伝統を引き継ぎ、海上自衛隊の活動の中心地となっています。

基地の一部には在日米陸軍の施設「United States Army Kure Pier 6」もあるため、日米の連携の場としても機能しています。

まとめ

広島県呉市は、歴史と海軍の息吹を感じられる魅力的なスポットが集まる場所です。

今回紹介した施設や場所は、呉の過去と現在をさまざまな角度から楽しめるポイントばかりでした。

これらのスポットは、呉がかつて日本最大の軍港として栄え、現在もその遺産を活かしながら進化し続けていることを教えてくれます。

歴史好きはもちろん、技術や海に興味のある人、ただ散策を楽しみたい人まで、訪れる人それぞれに何か響くものがあるはずです。

呉を訪れた際は、これらを巡って、街の深い魅力をぜひ味わってみてください。

同じ広島県の「大久野島」についてはこちら↓

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